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2018年02月06日

Qt Company社とGreen Hills Software、車載向け統合HMIプラットフォームで重大な進歩を発表

~ 業界初のセキュアなプラットフォームによって、インフォテインメント、自動運転、V2Xといったコネクテッドカーサービス向けに幅広く高速接続オプションを実現 ~

 

米ネバダ州ラスベガス 2018年1月9日発表 – Qt Company社(以下、Qt社)、およびGreen Hills Software(以下、GHS)は、製造展開に的を絞り、統合車載デジタルコックピット向けの最新HMI(Human Machine Interface)開発プラットフォームの提供に向けた提携を発表しました。

車載デジタルコックピットには、別々の安全性レベルを持つ、異なる種類のシステムで構成される今日のコネクテッドカー用HMIシステムの大部分が含まれています。さらには、安全性要件のために、インストルメントクラスタは、一般的な車載インフォテインメントシステムよりも高い基準の安全性とセキュリティで構築されたOSを使用しています。このような異なるOSの使用による異なる安全性レベルの要件は、統一されたコックピットの実績を開発者が作り出すことを困難としています。

こうした課題に取組むために、Qt社は、同社のクロスプラットフォームのQt Automotive SuiteフレームワークをGHSの安全でセキュアなINTEGRITY® Multivisor™(以下、Multivisor)の仮想化サービスと統合し、最高水準の自動車安全規格に合致させつつ、安全性レベルが異なる複数のOS間で種類が異なるHMIインターフェイスを単一のマルチコアシステムに統合可能としました。

GHSのリアルタイムOS INTEGRITY(以下、INTEGRITY)は、工業、航空電子、医療、自動車、鉄道のセーフティでセキュリティクリティカルなソフトウェア向けの代表的なランタイム基盤です。INTEGRITYのオプションサービスの一環としてMultivisorのセキュアな仮想化拡張は、ネイティブの速度性能と安全でセキュアなプロセス間通信との干渉を防ぎつつ、安全性とセキュリティが求められるリアルタイムのクリティカルなアプリケーションと一緒にLinuxやAndroidといった高レベルのOSを安全に実行させます。

GHSのINTEGRITYは、Qt Safe Rendererと組合されると、重要なセーフティクリティカルディスプレイの要素に対するISO 26262認証を可能とします。その上、Qt Automotive Suiteの一部であるQt Safe Rendererによって、設計者とソフトウェアエンジニアは、あらゆるHMIニーズを想定したデジタルコックピットの設計、構築、テストを行うために、安全要件を問わず一貫したユーザー実績に向けてシングルユーザーインターフェース(UI)ツールキットが使用できます。Qtは、開発者が単一のツールキットでインストルメントクラスタとセンタースタックの両方を構築できる優れたフレームワークです。成熟した安全でセキュアなハイパーバイザテクノロジを伴った処理能力の進歩によって、この組合せを使用した単一マルチコアの車載SoC上で単一システムへの統合に、安全性を犠牲にすることなく目を見張るコスト削減がもたらされました。

 

Green Hills Software社 Business Development, Vice PresidentであるDan Mender(ダン・メンダー)のコメント:

「GHSは、安全でセキュアなASIL認証されたINTEGRITYをベースとして、自動車業界で数百万台ものASIL認証されたデジタルクラスタを展開してきました。INTEGRITYのMultivisorによるセキュアな仮想化サービスは、次世代のソフトウェア車載コックピット内で生産間近で、しかもクリティカリティが混在する統合に求められる実績ある基盤です。Qt社との提携は、安全規格に合致するだけでなく、たとえ道路上であってもシームレスに運転手の期待に応えながら、それをも超えるデジタルコックピットの構築に欠かせないHMIツールに着目しています。」

 

Qt Company社 Sales and Business Development, Executive Vice PresidentであるJuhapekka Niemi(ユアペッカ・ニエミ)氏のコメント:

「我々は、GHS社との提携を、今日の車両に組込まれるコネクテッドスクリーン、ECU、そしてデバイスの個数の増加とともに歩む挑戦と位置づけています。INTEGRITYで動く組込みデバイスに渡す前に開発者がデスクトップ環境でアプリケーションの構築とテストを行えるので、Qt社は、単独のシステムに統合される様々な安全性レベルの統合デジタルコックピットHMIシステムを迅速に開発することが可能となり、これによって安全性を犠牲にすることなく開発サイクルの短縮とコスト削減がもたらされます。」

 

 
■ The Qt Company社(Qt社)について

Qt社は、商用とオープンソースのライセンスのもとでQt開発フレームワークの開発と提供を行っています。デスクトップや組込みシステムから、ウェアラブルやモバイルデバイスまで、あらゆるOS、プラットフォーム、およびスクリーンタイプに単一のソフトウェアコードで対応します。Qtは、世界中で約100万人もの開発者に使用されており、何百万台ものデバイスとアプリケーションに搭載されている優れた独自テクノロジです。Qtは、車載システム、医療機器、産業オートメーションデバイス、およびその他のビジネスに不可欠なアプリケーションメーカーに最適なプラットフォームであり、70を超える業界で、一流のグローバルプレーヤーに利用されています。Qt社はQt Groupが所有しています。Qt Groupでは中国、フィンランド、ドイツ、日本、韓国、ノルウェー、ロシア、および米国で事業が展開されており、従業員数は全世界で200名を超えます。Qt Groupの本社はフィンランドのエスポーであり、ヘルシンキ証券取引所のNasdaqに上場しています。Qt社に関する詳しい情報は、Webサイト http://qt.io/をご覧ください。

 

■ Green Hills Software, Inc.(GHS)について

Green Hills Software社は1982年に設立され、独立系として最大の組込みソフトウェア・ソリューション・プロバイダです。2008年、GHSのINTEGRITY-178B リアルタイムOSは史上初めて、また唯一NIAP(米国国家情報保証パートナーシップ:NSAとNISTの共同事業)により ”EAL6+, High Robustness“ として認証されました。これは、これまでソフトウェア製品が達成した最高レベルのセキュリティです。GHSのオープン・アーキテクチャの統合開発ソリューションは、機器に緊密に組込まれ、セキュリティが絶対的に重要で高い信頼性をもち、工業界の認証を受けたソリューションを求める軍事・航空、医療、工業、自動車、ネットワーク、および家電分野のアプリケーションを対象としています。本社は米国カリフォルニア州サンタバーバラで、欧州本社を英国に構えており、日本を含むアジア地域では、GHSの技術パートナーである株式会社アドバンスド・データ・コントロールズがサービスを提供しています。GHSに関する詳しい情報は、Webサイトhttp://www.ghs.com/ をご覧ください。

 

■ 株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ(ADaC)について

アドバンスド・データ・コントロールズは、1982年に設立され、「最適なソフトウェア開発環境」を常に追求し、時代を先取りしたベスト・ソリューションをトータルに提供するリーディングカンパニーです。ワールドワイドなアライアンス体制を強みに、米国 Green Hills Software社の技術パートナーとして、ローエンドからハイエンド製品まで対応した組込みシステム開発ソリューションや、タイミング検証・最適化ツールなどの自動車関連ソリューションを、日本の顧客ニーズに対応した形式で提供しています。ADaCに関する詳しい情報は、Webサイトhttp://www.adac.co.jp/ をご覧ください。

 

【本件に関するお問合せ】

株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ  営業本部 企画部
TEL:03-3251-3170 / FAX:03-3251-3167
E-mail:planning@adac.co.jp

*Green Hills Software、およびINTEGRITY、Multivisor、MULTI、DoubleCheck、Green Hills Probe、SuperTraceは、米国、およびその他の国におけるGreen Hills Software,Inc. の商標または登録商標です。その他の会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。

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