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2014年11月07日

ルネサス社とSymtavision社、マルチコアMCU向けタイミング解析メソドロジを共同開発

~ルネサス社製シングルコア・マルチコアMCUのRH850ファミリ向けに、統合的モデルベース・トレースベースの最適化、および合成メソドロジを開発~

 

独ブラウンシュヴァイク、2014年10月28日発表 – 組込みリアルタイムシステムのプランニング、最適化、および検証向けタイミング解析ソリューションの世界的リーダーであるSymtavision社(以下、Symtavision)は、ルネサス エレクトロニクス社(以下、ルネサス社)と共同で、ルネサス社製RH850マルチコアMCUファミリ、および同社のその他のターゲットMCUアーキテクチャ向け統合的モデルベース、およびトレースベースメソドロジを開発しました。

Symtavision / ルネサス社共同開発による統合されたマルチコアECU向けメソドロジの中核は、Symtavisionのモデルベースタイミング解析、最適化、および合成のためのSymTA/Sツールスイートです。これに、計測とシミュレーションからのタイミングの視覚化、および解析を行うためのソリューションであるTraceAnalyzerを組合わせます。自動車業界で、SymTA/SとTraceAnalyzerのどちらも、高効率で安全かつ信頼のおけるECU、ネットワーク、および分散型システムの開発に広く使われています。

このメソドロジの1つにはターゲットトレースがあり、ターゲットプラットフォーム上の実際の環境(または予測できる環境)において基礎的なタイミングデータを収集します。トレースツールは、Green Hills Software社、Gliwa社、iSYSTEM社、Lauterbach社などが提供しており、これらのツールを利用することができます。次にTraceAnalyzerは、このデータを処理してデバイス内部のスケジューリングを可視化、検証し、メモリアクセス時間、runnableの実行時間、散発的な割込みのパターンなどの主要な情報を導出します。これにより、SymTA/SでRH850専用のバーチャルパフォーマンスモデルを簡単に作れるようになります。このモデルは様々な選択肢を早い段階で評価することを可能にし、どのソフトウェアもリアルタイムで実行できることを確認すると共に、モデルによる仮定を実装し、継続的に比較して検証するための基礎を提供します。さらに、RH850専用モデルは、ソフトウェアとタスクの最適なパーティショニングや、データのアロケーションとアービトレーションなど、マルチコアデザインに関連する主要な問題を体系的に解決できます。また、このモデルはCAN、Ethernet、FlexRay、LINなどのネットワークに分散する機能を解析できるようにシームレスに拡張できます。

 

ルネサスエレクトロニクス・ヨーロッパ社 Head of Unit Automotive Control SystemsであるStephan Reitemeyer(シュテファン・ライテマイアー)氏のコメント:
「RH850のワークフローの開発で、マルチコアへの移行が進むこの時期にタイミング設計を主導するSymtavision社と緊密な連携を取れたことを大変うれしく思います。特定のターゲットアーキテクチャに対してシステマチックなモデルベースのプランニングとトレースベースの検証のメソドロジを確立することは、高効率・安全かつ高信頼性のカーエレクトロニクスシステムをマルチコアで開発する際に、新たな問題となっているタイミングやインテグレーション関連のリスクへの対策に欠かせません。」

 

■ Symtavision GmbH(Symtavision)について

Symtavision社は、業界最高水準を誇るシステムレベルのタイミング設計、および検証用ツールと、早期段階の見積から最終検証まで、付随するコンサルティング/エンジニアリングサービスを提供します。Symtavisionのツールはカーエレクトロニクスの分野で広く普及し、あらゆる業界規格をサポートしています。また、オートメーション、マルチメディア、通信、運輸など他の市場でも多く利用されています。
本社は独国ブラウンシュヴァイクで、支社をミュンヘンとトロイ(米国、ミシガン州)に構えており、全世界に拡がる代理店ネットワークにサポートされています。日本では、Symtavisionの代理店である株式会社アドバンスド・データ・コントロールズがサービスを提供しています。
Symtavisionに関する詳しい情報は、Webサイト http://www.symtavision.com/ をご覧ください。

■ ルネサス エレクトロニクス社について

ルネサス社は、マイクロコントローラにおいて世界No.1のサプライヤで、システム・オンチップなどの先端的な半導体ソリューションや、幅広いディスクリートアナログ製品、パワーデバイスなどの大手サプライヤです。ルネサス エレクトロニクス社は、日立、三菱電機、NECエレクトロニクス社の半導体に関する叡智を結集して2010年に設立され、合わせて200年以上の経験が詰込まれています。 ルネサス社の製品は何十年にもわたる半導体技術と顧客向けソリューションの研究と投資から結実したものです。現在、ルネサス社はインテリジェンス、ネットワーク、安全性、そしてセキュリティを自動車、住宅、建物、工場などに向けたソリューションに組込むスマート社会を実現する先進的なプラットフォームを提供しています。欧州において、ルネサス社の最先端技術は、お客様との距離を縮め、製品寿命を全体的に延ばすリソースを補完しています。その例が欧州に的を絞った革新的なソリューションを開発するEuropean Technology Centre(欧州技術センター)と、欧州全土のお客様に技術サポートを提供するデュッセルドルフのEuropean Quality Centre(欧州品質センター)です。ルネサス社はまた、業界最大の現地サポートネットワークと、800を越えるハードウェアやソフトウェアのアライアンスパートナーと広く連携し、効果的なエコシステムを運用しています。 ルネサス社は日本に本社を置き、世界20ヶ国に支社を展開しています。
ルネサス社に関する詳しい情報は、Webサイト http://www.renesas.com/ をご覧ください。

 

■ 株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ(ADaC)について

アドバンスド・データ・コントロールズは、1982年に設立され、「最適なソフトウェア開発環境」 を常に追求し、時代を先取りしたベスト・ソリューションをトータルに提供するリーディングカンパニーです。ワールドワイドなアライアンス体制を強みに、Symtavision社の代理店として、タイミング検証・最適化ツールを日本の顧客ニーズに対応した形式で提供しています。またGreen Hills Software社の技術パートナーとして、ローエンドからハイエンド製品まで対応した組込みシステム開発ソリューションも提供しています。
ADaCに関する詳しい情報は、Webサイト http://www.adac.co.jp/ をご覧ください。

 

【本件に関するお問合せ】

株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ  営業本部 企画部TEL:03-3251-3170 / FAX:03-3251-3167
E-mail:planning@adac.co.jp

*Symtavisionは、独国におけるSymtavision GmbH の登録商標です。その他の会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。

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