OTAソリューション
Excelfore社のSDVconnectは、OTA（Over-the-Air）アップデートをはじめとする次世代コネクテッドSDV（Software Defined Vehicle）向けのソリューションです。
eSync OTAは、全世界で数百万台の車両に導入された実績をもつOTAソリューションで、テレマティクスデバイス、IVIシステム、ECU、センサなど、車載機器からの安全な双方向データパスを提供します。追加のサービスにより、車両データの収集（eDatX）やオンデマンド機能拡張（Features on Demand）が可能です。
eSync OTA
eSync Alliance（esyncalliance.org）仕様をベースにしたOTAソリューションです。
標準化され、構造化されたeSyncパイプラインは、車内のすべてのECUや、スマートセンサに到達するように安全に拡張でき、あらゆる車載ネットワークトポロジや、システムアーキテクチャをカバーできる柔軟性を備えています。
完全な車両OTA
eSync OTAは、車両内のすべてのプログラム可能なデバイスを更新するための実証済みのソリューションです。最新の自動運転ソフトウェアを実行する高性能コンピューティングプラットフォーム、AUTOSARを実行するエアバッグコントローラ、オープンソースRTOS環境を備えた小型のシートポジショニングやヒーターコントローラなど、車両全体を更新するための一貫したアプローチを提供します。
クラス最高のセキュリティ
eSync OTAのデータパイプラインには、業界で実績のある「ゼロトラスト」モデルが組み込まれており、安全な配信と検証を保証します。リンクはクラウドと車内の両方に対して相互認証され、多層防御を提供します。コンテンツは、転送中も保存中も暗号化されます。またペイロードは、インストールの前後にビットレベルの精度で検証され、コンテンツが破損していないことが保証されます。
フォールトトレランス
eSync OTAのパイプラインは、中断や送信エラーに対する耐性が非常に優れています。中断されたストリームを再度開始する必要がなく、常に最新のチェックポイントから続行できます。インストールに失敗すると、同世代ソフトウェアを必要とするECU群に対して、自動的に再試行とロールバック（相互に依存するデバイスのロールバックも含む）が行われ、同世代であることが保証されます。
主な機能
- 適応型デルタ圧縮（Adaptive Delta Compression）
Excelforeが特許を保有する「適応型デルタ（差分）圧縮技術」は、差分をさらに圧縮することでペイロードサイズを95％も削減し、運用コストを削減すると同時に、車内処理による過度の車両ダウンタイムを防ぎます。動的にリソースをスケーリングすることで、サーバリソースがほぼ瞬時に割り当てられ、高額なコストを支払うことなく、ピーク需要に対応できます。
- 双方向パイプライン
eSync OTAは、双方向のデータパイプラインです。車両にアップデートをプッシュしてインストールするだけでなく、車両からデータを取得し、自動車メーカの車両データベースに対するアップデートの提供、さらに高度なデータ収集プラットフォーム（eDatX）としても機能します。
- 柔軟なクラウド統合
マイクロサービスベースのアーキテクチャで、自動車メーカのデータベースや、クラウドサービスとのAPI接続によるシームレスな統合が可能です。
- 柔軟性と拡張性
eSync OTAのパイプラインでは、各ECUに分散されたエージェントを使用して、特定のエッジデバイスに対し、大量のアップデート処理を実行することができます。各デバイスに対する要件は、そのデバイスのエージェントに集約されており、エージェントを追加することで柔軟にデバイスを追加できます。これにより、進化する市場の需要に応じて、新機能の拡張が実現できます。
- 時間とコストの削減
開発、および車両のライフサイクル全体にわたって、時間とコストを削減します。eSync OTAパイプラインの標準的な構造化アプローチにより、開発期間が短縮され、自動車メーカでの統合は、わずか4カ月で完了します。現場では完全な車両OTAにより、手動によるソフトウェア更新や、リコールにかかる時間とコストを削減できます。
eDatX
eDatXは、車両内のさまざまなデバイスからデータを収集し、集約・保存・アップロードすることにより、クラウド内の数千台の車両から管理可能で、アクセス可能なデータを提供します。
eDatXは、eSyncのデータパイプラインとシームレスに統合され、膨大な車両のすべての電子デバイスからのデータを管理することで、データ分析やフリートレベルでの学習サイクルを可能にすると同時に、データの収益化につなげることができます。
必要なデータを必要なタイミングで収集
eDatXは、現場のすべての車両から、必要なデータを定期的に選択するツールを提供します。ECUやセンサから車両のネットワークや、バス上に送信されたデータを収集し、個々の車両の状況を確認できます。さらに、データをサーバにストリーミングしたり、定期的な一括アップロードのために蓄積したりすることができます。これらのタイミングは、車両内のしきい値やイベントを使用したり、クラウドからコマンドを送信したりするように設定できます。
継続的な製品改善
実際の運用データを製品開発にフィードバックして、継続的な改善とライフサイクルの予知保全を行います。フリート全体から抽出された実データを使用して、AI分析モデルを作成したり、個々の車両から収集したデータを動的に再構成して、開発時のユースケースに反映したりすることができます。このように実データを使用して、継続的に製品の改善を行うことができます。
意思決定の改善
機能の使用率やユーザの行動パターンを追跡し、場所・時間帯・環境要因などとの相関関係を解析します。ソフトウェアの変更・更新を監視して、それがエンドユーザの経験値向上につながっているかを確認します。
主な機能
- リアルタイム監視
車両全体のリアルタイム監視を可能にします。
- 視覚化
柔軟なウィジェットベースのグラフィックを使用して、最適な方法でデータを視覚化し、分析します。
- 高度なセキュリティ
相互認証、暗号化、最大限のデータ整合性を備えた、安全性の高いeSyncデータパイプラインを使用します。
- スケーラビリティと拡張性
車両内で任意の数のECUやセンサ、複数の規制環境に合わせて、柔軟に拡張できます。
- 予知保全
高度な分析を使用して、コンポーネントや車両の問題予測に役立つ有意義な洞察を導き出します。
- パフォーマンスの向上
現実世界の運用データを製品にフィードバックして、継続的な改善を行います。
Features on Demand
Features on Demandは、複数のソフトウェアパッケージで構成され、eSync OTAの機能を拡張してグローバルペイメントゲートウェイと統合し、各車両へのOTAキャンペーンを実施するツールを提供します。これにより、エンドユーザが車両を所有する間、常に新機能へのアクセスが可能になります。
エンドユーザ向けカスタマイズが可能
エンドユーザ向けポータルや、モバイルアプリにオンデマンド機能を統合するためのAPI、ワークフロー、ワイヤフレームなどのパッケージを提供します。
機能の有効化や期間限定使用
エンドユーザからの要求、時間、使用状況などに基づいて、オプションのソフトウェア機能の有効化/無効化、インストール/アンインストールを制御することができます。サブスクリプションマネージャを使用することで、期間限定のサブスクリプションや、プロモーションのためのお試し期間など、条件に基づいた有効化/無効化も実現できます。
効率的な収益管理
柔軟な請求サイクルや、複数の価格階層に対応している人気のあるグローバルペイメントゲートウェイと統合されています。機能の使用状況と関連する収益を継続的にレポートします。
主な機能
- クラウドサービスとの統合
サブスクリプションマネージャは、eSyncサーバへの入力を提供するWebベースのアプリです。自動車メーカのデータベースや、グローバルペイメントゲートウェイなどのクラウドサービスとのシームレス、かつ安全な統合が可能です。
- 高度なセキュリティ
相互認証、暗号化、最大限のデータ整合性を備えた安全性の高い、eSync OTAデータパイプラインを使用します。
- リアルタイム監視
フリート全体にわたる機能パッケージの使用率や、特定の車両へのオプション機能のインストール状況を、リアルタイムで監視できます。
