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2013年02月25日

Symtavision社、新しいタイミング解析と設計機能を強化したSymTA/S 3.3をリリース

~タイミング解析にFlexRayの動的セグメント、CAN-FD、およびバッファフィルレベル解析が加わり、さらにカスタマイズ可能なウィザードフレームワークと強力なドラッグ&ドロップの機能も追加~

 

独ブラウンシュヴァイク、2013年2月25日発表 – Symtavision社(以下、Symtavision)は業界でも有名な組込みリアルタイムシステムの計画、最適化、および検証のシステムツールスイートの新バージョン、SymTA/S 3.3の発売を開始しました。SymTA/S 3.3には大きな新機能として、FlexRay System Distribution、新しいCAN-FD規格、COMとGatewayのバッファフィルレベル解析、およびガントチャートのカスタマイズ機能強化などが盛り込まれました。設計機能の主な改良点としては、カスタマイズ可能なウィザードフレームワークや、依存関係を解決できるドラッグ&ドロップ機能強化などがあります。同時に、SymtavisionはTraceAnalyzer 3.3も発表しました。これは測定とシミュレーションの両方からデータを取ってタイミングデータの可視化・解析が可能なソリューションの強力な新バージョンであり、SymTA/Sとシームレスに統合できます。

 

Symtavision社CEOであるMarek Jersak(マレック・ジェルサック)のコメント:
「SymTA/S 3.3とTraceAnalyzer 3.3のリリースは、組込みリアルタイムシステムの設計とタイミング解析を大きく進歩させます。今回追加された新しい解析機能と設計機能の強化は、タイミングを重視したシステム設計という市場のトレンドを採り入れたものですが、自動車、航空宇宙、工業オートメーションなどの市場で高性能・高信頼・安全な組込みシステムを作りたいというお客様からの要望にも応えています。」

 

●新しい解析機能

SymTA/S 3.3のリリースで、SymTA/S System Distributionの解析フレームワークはFlexRayをサポートに加えました。このサポートは静的セグメントと動的セグメントの両方をカバーし、後者はFlexRay 2.xにおけるフレームのサイクル多重化に対応しています。この機能が加わったことで、ユーザーはセンサからアクチュエータまでFlexRay通信を経由してのEnd to End解析ができるようになりました。

また、従来のCANのタイミング解析機能も強化し、新しいCAN-FD規格をサポートしました。CAN-FDの解析をする場合、CAN-FDバススピードや、どのフレームを高速化するか、フレームによって、どのpayloadが伝送されるかなど、ごく一部のスケジューリングに関連するパラメータ以外は不要です。それ以外はすべてユーザーに対して透過的で、その他のスケジューリング項目、例えば高速化されたビット、payloadに依存するCRCの正しいサイズ、挿入スタッフビットなどは、SymTA/Sが自動的に処理します。

新しいバッファフィルレベル解析では、COMレイヤの送信バッファの使用量がバイト単位でわかり、バッファに格納されているフレームの数もわかるので、ユーザーは必要なバッファサイズを全体的に把握したり、それを制約と突き合わせたりすることができます。SymTA/Sは最大使用量を超えるバッファに対してはエラーフラグを立てます。

SymTA/S 3.3に新たに加わったガント分類機能とフィルタ管理機能は、より一層ガントチャート全体を把握しやすくするための機能です。フィルタリングでは重要でないトレース線を自動で隠し、関連性の高いものだけを表示します。可視化機能は個々にカスタマイズ可能なほか、事前定義の可視化スキームを再利用することもできます。分類オプションは複数のトレース線を1本の線にまとめる機能をサポートします。分類は複数作成できる上、ドラッグ&ドロップ機能を使って設定も簡単です。また、分類は状況依存で、選択した要素に従って自動的に作成されます。さらに、事前定義の分類も適用可能です。

 

●新しい設計機能

SymTA/S 3.3とTraceAnalyzer 3.3には新しいカスタマイズ可能なウィザードフレームワークが盛り込まれました。これはスクリプトでグラフィカル・インタフェースをカスタマイズできる機能で、ワークフローにインタフェース、デザイン、解析、結果の設定などのコマンドを入れてカスタマイズしたものを自動化できるようになります。実行するスクリプトファイルに簡単な注記を書き込むだけで、グラフィカル・インタフェースの要素やパラメータを定義できます。文字列、整数、論理値やSymtavisionの内部オブジェクト(タスク、フレーム、バス、ECU)など、色々な入力パラメータタイプがサポートされています。イベントモデルエディタやファイル選択、選択タイプなど、さらに複雑なタイプもあります。

ドラッグ&ドロップ機能もSymTA/S 3.3で強化され、他の要素との依存関係も、タスクをCore1からCore2へ移すなどの再マッピングで解決できるようになりました。この機能では、依存オブジェクトすべてを対象として、再マッピングが自動で示唆されます。また、マッピングされた子エレメントの「深さ」を表す再帰レベルや関連オブジェクト、さらには親エレメントへの依存性も考慮します。※日本におけるSymTA/S 3.3、およびTraceAnalyzer 3.3のリリースは、2013年4月を予定しています。

 

■ Symtavision GmbH(Symtavision)について

Symtavision社は、2008年に創立され、早期段階の見積から最終検証まで、リアルタイムシステムのプランニング、最適化、および検証に適した最先端のタイミング解析ソリューションを提供しています。Symtavisionは、システムレベルのタイミング設計と検証用にタイミング解析ツールSymTA/Sをリリースしており、AUTOSAR、CAN、FlexRay、OSEKなどのカーエレクトロニクス分野の規格をサポートしています。また関連ツールであるTraceAnalyzerは、測定とシミュレーションの両方からのタイミングデータを視覚化して解析できる強力なソリューションで、SymTA/Sとシームレスに統合できます。本社は独国ブラウンシュヴァイクで、支社をミュンヘンに構えており、全世界に拡がる代理店ネットワークにサポートされています。日本では、Symtavisionの代理店である株式会社アドバンスド・データ・コントロールズがサービスを提供しています。
Symtavisionに関する詳しい情報は、Webサイト http://www.symtavision.com/ をご覧ください。

 

■ 株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ(ADaC)について

アドバンスド・データ・コントロールズは、1982年に設立され、「最適なソフトウェア開発環境」 を常に追求し、時代を先取りしたベスト・ソリューションをトータルに提供するリーディングカンパニーです。ワールドワイドなアライアンス体制を強みに、Symtavision社の代理店として、タイミング検証・最適化ツールを日本の顧客ニーズに対応した形式で提供しています。またGreen Hills Software社の技術パートナーとして、ローエンドからハイエンド製品まで対応した組込みシステム開発ソリューションも提供しています。
ADaCに関する詳しい情報は、Webサイト http://www.adac.co.jp/ をご覧ください。

 

【本件に関するお問合せ】

株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ  営業本部 企画部TEL:03-3251-3170 / FAX:03-3251-3167
E-mail:planning@adac.co.jp

*Symtavisionは、独国におけるSymtavision GmbH の登録商標です。その他の会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。

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