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2014年06月05日

Green Hills Software、Freescale社の最新車載用プロセッサファミリに向けてサポートを拡大

~ISO 26262 ASIL Dに認定された開発ツールが、その高性能を、新たなARM Cortex、およびPower Architectureファミリがもつ機能安全性と組合せる~

 

米カリフォルニア州サンタバーバラ 2014年5月28日発表 – モノのインターネット(IoT: Internet of Things)の最大の独立系ソフトウェアベンダーであるGreen Hills Software(以下、GHS)は、Freescale® Semiconductor社(以下、Freescale社)の最新車載用プロセッサファミリQorivva® MPC5xxx(エンジン、および車体アプリケーションをターゲットとする)、およびMAC57Dxxファミリ(デジタル計器クラスタをターゲットとする)を組合せる業界初のサポートを発表しました。GHSのこの開発スイート(製品系列)は、統合開発環境 MULTI®(以下、MULTI)、およびマルチコアデバッガ、最適化コンパイラ、動的実行解析ツールTimeMachine™トレーススイート、およびハードウェア・デバッグプローブによって、Power Architecture®、およびARM® Cortex®アーキテクチャの両方をシームレスに橋渡しします。これにより、自動車メーカー、およびティア1ソフトウェアディベロッパは、ISO 26262のレベルASIL Dまで適合するソフトウェア製造のコスト、および複雑性を低減することが可能になります。また、この開発スイートは、パワートレイン、ハイブリッド、車体、および計器クラスタ・アプリケーションに対して、最短時間で最高の性能、および最小のコードサイズを提供します。

 

● 広範囲に及ぶFreescale社の最新車載用プロセッサ

GHSのMULTIは、Freescale社の広範囲に及ぶ新たな車載用プロセッサのために最適化され、統合された一連のツール集合であり、これらCPU特有の特徴にテコ入れして、最高の性能、および安全性を実現します。最新のQorivva MPC57xx製品ファミリは、運転者には見えない機能、つまり、高性能、および厳格な安全特性とともに非常にコンパクトなコードが求められるエンジン制御、車両動特性、およびネットワーキングをターゲットにしています。このファミリは、すべてPower Architecture e200コアに基づいており、シンプルで低コストのシングルコアのコントローラから、最新のトリプル、およびクアッドコア派生製品に至るまで多岐にわたります。他方、車両の運転席に対しては、Freescale社の新しいMAC57D5xxファミリが、Vivante 2D GPU(OpenVG 1.1)、HUDワーピングエンジン(HUD(ヘッドアップディスプレイ)、すなわちフロントガラスに画面を投影するシステムのために、画面をフロントガラスの曲面に合せるように計算するエンジン)、および強力なI/Oプロセッサと組合せた統合的ステッピングモーターと連結したARM Cortex-M、およびCortex-Aプロセッサをベースとするマルチコアアーキテクチャを活用した、グラフィックリッチなミッドレンジ計器クラスタに焦点を合せています。ここでも、性能、コードサイズ、および機能安全性が関心事であります。

 

Freescale Semiconductor社 Automotive MCU Business, Vice PresidentであるRay Cornyn(レイ・コーニン)氏のコメント:
「弊社の最新32ビットMCUシリーズは成長し続けており、車両の至る所に革新的な様々なソリューションを提供しています。最適化されたGHS社の開発ツール、およびサービスは、弊社の最新Qorivvaファミリ、および新しいMAC57D5xxの運転者情報システムのマイクロコントローラの機能を十分に相互補完し、双方の機能を最大限に引出します。」

 

● GHSからの新しいサポート

GHSは、最高級のISO 26262レベルであるASIL Dに認定された製品を提供することによって、開発ツールにおけるリーダーシップを維持し続けます。コンパイラ、マルチコアデバッガ、統合開発環境、およびハードウェア・デバッグプローブを完備したGHSのツール環境は、以下の方法でFreescale社の車載用プロセッサのための拡張、および増強を提供しています。 Freescale社の新たなQorivva MPC5748G、および新しいバージョンのMPC5744P、MPC5746M、MPC5777Mに対するサポートとして、既存のMPC57xxファミリのサポートに追加した項目:

  • C/C++、およびEmbedded C++コンパイラ、および完備したツールチェーンが、新しい飽和算術計算命令(計算結果がスケールアウトすることを防ぐように設計された命令)、コードサイズを削減するVLE命令セット、SPE信号処理ユニット、強化されたパイプラインアーキテクチャ、その他の改善を含むPower Architecture e200コアをサポートします。これにより、Embedded Microprocessor Benchmark Consortium(EEMBC®)の該当ベンチマークでパフォーマンス値が最大32%改善します。
  • ハードウェア・デバッグプローブ SuperTrace™ Probe(以下、SuperTrace Probe)が、Nexus Aurora高速シリアルトレース(HSST:High Speed Serial Trace)を、既存のParallel Nexusトレースポート選択肢に追加します。

GHSが既に行っている幅広いARM Cortexコアに対するサポートに加えて、Freescale社の新しいMAC57D5xxプロセッサ、および3つの非斉次コア(ARM Cortex-A5、Cortex-M4、およびCortex-M0+)を対象として追加したサポート項目:

  • C/C++、およびEmbedded C++コンパイラ、および完備したツールチェーンが、Neonメディアプロセッシングエンジン、および浮動小数点ユニットにテコ入れします。
  • ハードウェア・デバッグプローブ Green Hills Probe™、およびSuperTrace Probeを用いるマルチコア実行コントロール、およびリアルタイム・トレースデバッギングは、ARM社の業界標準CoreSight™を活用します。

 

■ Green Hills Software, Inc.(GHS)について

Green Hills Software社は1982年に設立され、独立系として最大の組込みソフトウェア・ソリューション・プロバイダです。2008年、GHSのINTEGRITY-178B リアルタイムOSは史上初めて、また唯一 NIAP(米国国家情報保証パートナーシップ:NSAとNISTの共同事業)により ”EAL6+, High Robustness“ として認証されました。これは、これまでソフトウェア製品が達成した最高レベルのセキュリティです。GHSのオープン・アーキテクチャの統合開発ソリューションは、機器に緊密に組込まれ、セキュリティが絶対的に重要で高い信頼性をもち、工業界の認証を受けたソリューションを求める軍事・航空、医療、工業、自動車、ネットワーク、および家電分野のアプリケーションを対象としています。本社は米国カリフォルニア州サンタバーバラで、欧州本社を英国に構えており、日本を含むアジア地域では、GHSの技術パートナーである株式会社アドバンスド・データ・コントロールズがサービスを提供しています。GHSに関する詳しい情報は、Webサイト http://www.ghs.com/ をご覧ください。

 

■ 株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ(ADaC)について

アドバンスド・データ・コントロールズは、1982年に設立され、「最適なソフトウェア開発環境」 を常に追求し、時代を先取りしたベスト・ソリューションをトータルに提供するリーディングカンパニーです。ワールドワイドなアライアンス体制を強みに、Green Hills Software社の技術パートナーとして、ローエンドからハイエンド製品まで対応した組込みシステム開発ソリューションを日本の顧客ニーズに対応した形式で提供しています。また、CAN/FlexRayの設計・解析ツールやコンフォーマンス認証などの車載ネットワークソリューションにも力を入れています。ADaCに関する詳しい情報は、Webサイトhttp://www.adac.co.jp/ をご覧ください。

 

【本件に関するお問合せ】

株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ  営業本部 企画部TEL:03-3251-3170 / FAX:03-3251-3167
E-mail:planning@adac.co.jp

*Green Hills Software、およびMULTI、TimeMachine、SuperTrace、Green Hills Probeは、米国、およびその他の国におけるGreen Hills Software,Inc. の商標または登録商標です。その他の会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。

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